東北学院幼稚園運動会
秋の運動会シーズンたけなわである。今朝は、夜半から雨が降っていたので開催があやぶまれたが、曇天の下、多賀城キャンパスでは、東北学院幼稚園運動会が2年ぶりに挙行された。会場となった工学部のグランドは、コロナ禍のなか応援は拍手をもってとの島内園長の訴えが届いたのか、園児たちの熱気と保護者からの拍手に包まれた。
(最後は、年長組によるリレー。大会本部前を全力疾走する園児)
園児たちは、もちろん年少、年中、年長と学年進行によって成長の度合いが著しく異なるが、練習の成果をいかんなく発揮していた。団体種目の玉入れで一気に盛り上がり、かけっこでは、ヨーイの掛け声に反応してスタートする園児も多く、再スタートを繰り返していた。練習の時の順位と結果が大きく異なるのか、なかには、悔しくて泣きだす園児も。各学年の親子競技では、父親や母親と一緒に手を繋いで走ったり、背負われて走ったりするので、保護者から離れ応援席に戻る際の園児の表情は、里心を振り払うためか、少々ぎこちない。
(ゴールの後、全員にメダルがかけられる。メダルはもちろん紙製だが、教師たちが苦労して制作し、アイロンまでかけて光沢を出している)
60数年前の私事で恐縮だが、3月生まれの私は体も小さく、体力のない幼稚園時代を過ごした。かけっこはいつも遅かった。抜かれる者の悔しさはよく知っている。しかしながら、親子競技では、母親にリードされて奇跡的に一位になった。21世紀を担う園児たちのこれからの人生は長い。ルールを守り、競争し、共に力を併せ、喜び、悔しさをバネに努力を重ねながら、それぞれの馳せ場を思い切り駆け抜けていってもらいたい。
(最近の園児(から大学生まで)、ダンスが上手)
開会式の冒頭、院長としてお祈りは次の通り。
天の父なる神様。これから東北学院幼稚園の運動会が始まります。園児たちが、この日の為に一生懸命練習を重ねて楽しみにしてきました。どうか、その園児たち一人ひとりに勇気と力と、そして力を合わせる力と励ましを与えてください。あなたは、「後の者は先に、先の者は後に」(マタイによる福音書20:16)と述べておられます。互いに競いながらも、相手を尊重する心を与えてください。またこの日の為に、保護者みなさんや教師たちが準備してきました。それらの者にも、あなたの豊かな顧みがありますように。それぞれに健康が支えられ、最後まで、あなたが園児たちを守ってください。この祈りと願い、東北学院のまことの創設者イエス・キリストの御名を通じて、御前に捧げます。アーメン。