お野菜ヒッチハイクプロジェクトー野村総研学生小論文コンテスト大賞受賞ー

経済学部倉田洋教授(ミクロ経済学)のゼミ生が「NRI学生小論文コンテスト」(野村総研主催)において大賞と奨励賞を受賞した。その栄誉を讃えて、表彰状と記念品を授与した。

2020年度の「NRI学生小論文コンテスト」のテーマは、サステナブル未来予想図~最適な社会の構築に向けて~であり、このテーマのもとに、大学生の部において、倉田ゼミ2年生の丹野さん、渡辺さんの共同研究が最高賞である大賞を受賞、菊田君と工藤君の共同研究が奨励賞に輝いた。野村総研のこのコンテストで、今回の大賞の受賞は、「白河の関から北」という意味であるが、北日本地域の大学では初の快挙である。

(受賞した学生たちとの記念撮影。向かって右は経済学部倉田教授、左は学生部小野課長)

 

さて、大賞を受賞した丹野さん、渡辺さんの共同研究のテーマ「お野菜ヒッチハイクプロジェクト~野菜の廃棄ゼロを目指した新しい直売のカタチ~」は、価格調整のために野菜が産地で生産者である農家によって廃棄される「産地廃棄」に着目し、この食品ロスを防止するために、ITを活用した販売、定額サービスを実施するサブスクリプション、輸送体制の工夫等、持続可能な成長を目的とした具体的な政策を提言している。菊田君と工藤君の共同研究「環境保全と再生可能エネルギー~エコシティ気仙沼の取り組みを参考にして~」は、菊田君の故郷である気仙沼の先駆的な取り組みを紹介している。

(表彰後の倉田先生を交えての学生たちとの懇談。大学のゼミこそ、実社会と異なり、試行錯誤が許される教育の場なので、そのような環境で大いに成長してほしい)

 

これまで経済学は一般的に、大所高所からミクロ経済学やマクロ経済学の理論に従って現実を分析する学問として、大教室での座学を中心に教育がなされてきた。しかし、地球温暖化による自然環境破壊に直面した学生たちが、地球や地域という有限なる資源の中で、いかにエネルギーのロスを削減して、持続可能な社会を創出していくかという切実なる問題意識を持ち、具体的なテーマの中に、経済理論やIT技術を取り込みつつある。大学における教育や研究が未来を切り開く可能性がここにあるとはいえないだろうか。