2025年度東北学院大学卒業式

2025年度東北学院大学卒業式

晴天のもと五橋キャンパス押川記念ホールにおいて卒業式を3回に分けて挙行した。本年度の卒業生は、博士後期課程(博士号取得者)3名、博士前期課程(修士号取得者)59名、学部(学士号取得者)2530名である。学位を取得して本学を離れる卒業生を心より祝福したい。

(学院ブルーのフード付きガウンを身にまとった大学院工学研究科の森裕一君に工学博士号を授与する。森君は、ブログの読者はお分かりのように、学長賞の常連だった)

 

学部卒業生が入学した4年前は、コロナ禍の3年目ということもあり、分散入学式として泉キャンパス礼拝堂で3回、多賀城キャンパス礼拝堂で1回に分けて入学式を挙行した。長引くコロナ禍の中で晴れて大学生となった新入生を鼓舞するために応援団とチアリーダーたちが「さあここからだ」と激励のエールを送っていたのを昨日のことのように思い出す。その1年後、泉キャンパス、多賀城キャンパスを廃止して五橋にキャンパスを開学、土樋キャンパスと一体型の都心型ワンキャンパスを実現した。その際、「新しい酒は新しい革袋へ」という聖書の言葉を合言葉に、教養学部地域構想学科・情報科学科・人間科学科・言語文化学科、経済学部共生社会経済学科、工学部情報基盤工学科を募集停止にして、新たに地域総合学部地域コミュニティ学科・政策デザイン学科、情報学部データサイエンス学科、人間科学部心理行動科学科、国際学部国際教養学科を設置し、時代の要請や地域の必要にそくした多様な学びができるような学部改組を断行した。そのため、本年度の卒業生は、コロナ禍の遠隔授業を経験し、泉キャンパスと多賀城キャンパス知り、6つの旧学科の最後の学年の卒業生という本学の新たな歴史の証人たちである。

(卒業生総代の経営学部経営学科清水楓花さんからの答辞。マスコミ各局のカメラが一斉に回る。その様子はNHKをはじめ、在仙各局のテレビニュースで放映される)

 

私の式辞は、AIが発達して、世界の半導体生産の主導権が工場を持たない(ファブレス)設計特化のNVIDIAと、製造工場(ファンドリ)に特化したTSMCに握られる状況の中で、自前主義を掲げ、自社ブランドによる垂直的統合に固執して衰退した日本の半導体生産の特異性を振り返り、「工場をもたない半導体会社」という言葉で約30年前に今日の状況を予言した台湾の世界的企業エーサーの創業者スタン・シー(施振榮)の言葉を取り上げた。それは、「Me too is not my style=追従は私の流儀ではない」という言葉で、同じ儒教文化圏にありながらも、個人に励ましと輝きを与える言葉である。またこの言葉は、巨大技術であるAIが等しく同じ答えを用意する時代にあって、新しい価値の創造に必要な言葉でもある。LIFE LIGHT LOVEのスクール・モットーを胸に秘めた本学の卒業生として、独善性に陥ることなく、自分の人生を輝かせて歩んでいってもらいたい。

(式場である押川記念館前の中庭。春の日差しを一杯浴びて華やかな光景が眩く感じられる。さあ、それぞれの道=人生を歩みだせ)