新学部記者発表会

新学部記者発表会

2027年度開設予定の新設2学部記者発表会を五橋キャンパス「未来の扉センター」で開催した。新学部とは、現在設置構想中の未来探究科学部デジタル構想学科、教育学部教育学科であり、併せて2026年度からの情報学部の女子枠入試についても発表した。この時期に再来年度開設予定学部の発表を行うのは、時期尚早と思われるかもしれないが、6月28 日に予定されている初夏のオープンキャンパス、7月26日に予定されている夏のオープンキャンパスに高校2年生の来訪者が多いことを意識してのことである。

(未来探究科学部を説明する中村教博未来探究科学部設置準備委員長。司会は櫻井卓教学組織改編推進室課長)

 

さて、理系の未来探究科学部デジタル構想学科(定員1学年110名)であるが、これまでの大学教育において一般的であった理論的、積み重ね方式の専門教育とは異なる教育方法を意図して、未来探究科学部と命名した。すなわち、デジタル・テクノロジーを駆使して社会的な課題の解決に当たることを教育目標とした実践的な学部である。課題先進地域と呼ばれる東北地方には、少子高齢化、過疎化、防災減災、第一次産業の復興、等々の課題が横たわっているが、デジタル技術を基礎から学んでそれらの課題の解決に挑戦するというPBL(課題解決型の教育)を目指している。学長ブログでも紹介したように昨年6月に本学は、文部科学省より学部再編等による特定成長分野への転換に関わる支援に採択されたが、それが新学部として日の目をみようとしている。

(新学部について発表する村野井仁学務担当副学長・教学組織改編推進室長。左は大迫章史教育学部設置準備委員長)

 

次に、教育学部教育学科(定員1学年100名)であるが、従来の文学部教育学科を発展させる形で開設準備中である。文学部教育学科は、小学校の教員免許状と中高の英語の教員免許状の両方を取得できる学科として人気を博してきた。教育学部が発足すれば、小学校と英語に加え、国語と理科の教員免許状が取得でき、さらには、学校教育以外の広い意味での教育、すなわち、社会教育、生涯教育、企業教育、グローバル教育等に従事できる「教育文化コース」も準備中である。近隣の地方国立大学が教育学部を復活し、すべての学びが学校教育に紐づけられているのに対し、本学ならではの自由で創造的な学びの場である。他方、これで、各学部で取得できる教員免許状を併せると、総合大学である本学では、小学校、中高の国語、数学、英語、社会、理科、体育、商業、工業の教員免許状が取得できるようになる。

(多くの報道陣であふれる「未来の扉センター」。県外では山形のさくらんぼテレビの姿も)

 

今回の記者発表には、予想を超えて15のマスコミ機関から30人が詰めかけ、その様子は、テレビ、ラジオ、新聞、インターネット、雑誌等で広く報道された。この点は、現在、少子高齢化からの脱却、地方創生が喫緊の課題であり、それに対する地方の大学の役割が注目されていることの証左である。本学は、毎年約2700名の卒業生を輩出するが、その7割近くが故郷である東北地方に就職する。本学は、少子高齢化からの脱却、地方創生を先導すべき大学卒業人口のボリュームゾーンを形成しており、受験生には新しい学部で学んで、LIFE LIGHT LOVEの精神をもって、大いに東北の発展に寄与してもらいたい。