秋の学長表彰
学生部主催の学長表彰が行われた。今回は、みずほ学術振興財団「第65回懸賞論文」学生の部で入選した経済学科3年の梶川隼和君と、地方創生イベント「EMPOWER MIYAGI FES produced by TGC」でグランプリを受賞した心理行動科学科2年の中野陽里さんを表彰し、学長賞を贈賞した。
梶川君は、執筆当時本学の2年生で、今年度、本学から東北大学経済学部に3年次編入した邉見直輝君との共同論文「日本経済の長期低迷と人的資本投資」で入選した。2人は、松前龍宜准教授(金融財政政策・景気循環論)の指導の下に、「失われた30年」ともいえる日本経済低迷の原因の究明を試みた。梶川君の結論は、日本人は「数学」「理科」など認知能力において世界有数のスコアを残しているが、コミュニケーション能力、リーダーシップ、積極性・自己研鑽といった非認知能力が低いことが、その低迷を招いているという。なるほど、高等教育に従事している者としても、高度の教育を授けているものの、その教育に実践的、実用的能力が伴わない現状が指摘されているようで興味深い。
(梶川隼和君に学長賞を贈賞する)
地方創生を目的として、8月に(株)七十七銀行と(株)W TOKYOが主催し、仙台国際センターにおいて「EMPOWER MIYAGI FES produced by TGC」が開催された。それは、東京ガールズコレクションなど今までにない華やかな取り組みを通して若者に地域の良さを知ってもらうイベントであったが、中野さんが作成した自治体の魅力発信のための動画が、見事グランプリを受賞した。中野さんはまだ2年生であるが、高校時代に新体操部で活動しており、その際に動画を使って音楽に合わせて踊る自分の姿を研究していたとのことである。中野さんは、自治体から動画の作成依頼をほかにも受けており、本学広報部もオープンキャンパス向けの学生目線での動画作成を依頼している。
(中野陽里さんに学長賞を贈賞する)
大いに学んで、新約聖書マタイによる福音書25章14節から30節に記されているように、神がそれぞれに与えられた能力(タレント)をよりいっそう磨いてもらいたいものである。