第70回北海学園大学総合定期戦
週末から日曜日にかけての3日間、第70回北海学園大学総合定期戦が仙台において開催された。70年前、北海学園大学の学生が北海道内に適当な対戦相手が見当たらないということで、津軽海峡を渡り、東北学院大学の学長に開催を申しこみ、実施されたことに端を発するが、東日本大震災の折には本学選手団を暖かく迎えてくれ、コロナ禍では2大会の中止を挟みながら存続してきた。本学にとっては、青山学院大学総合定期戦と並ぶビックイベントとなっている。
(応援団旗を先頭に定禅寺通から北一番丁通に入る両校のパレード。仙台では6年ぶりの行進である。多くの市民が沿道で暖かい声援を寄せてくれ、地域の大学への期待を痛感した。後方は、現在取り壊し中で、2026年度完成予定の仙台市本庁舎)
さて、不思議なことに、この総合定期戦、本学は総合成績において70年間一度も負けたことがないのである。コロナ禍の中から慎重かつ周到な練習を重ね、それぞれの種目の東北大会においても多くの優勝を見せてきた本学体育会であるが、青山学院大学との総合定期戦においてわずかの差であるが総合優勝したことは、ブログで紹介した。本定期戦においても、36対6の圧倒的大差でもって勝利した。体育会活動は、正課外活動であるので、各部に自主的に目標を立ててもらい(マニフェスト)、コーチと学生たちがその目標に向かって活動に励んできたことが功を奏したといえよう。
(北海学園大学森下宏美学長と一緒にいくつかの試合を観戦したが、一番印象に残るボクシング部の試合。ボクシングは選手の関係で1階級1試合だけ組まれたが、北海学園大学主将佐藤旭君は昨年敗れリベンジを果たすために一人出場し、見事判定勝ちを収めて学園大学に貴重な一勝をもたらした。殴られ、耐え抜き、機を見て反撃し、勝利を掴んだ姿は、艱難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望をという聖書の言葉を彷彿させる)
北海学園大学は北海道を代表する総合大学であって、コロナ禍で途絶えた応援団リーダー部を再建し、チアリーディング部と吹奏楽団はいつも華麗なダンスと力強い演奏を披露してくれる。今回は、在仙のいくつかのテレビ局のニュースでも取り上げられたが、パレードにおいて、沿道の方々から多くの声援をいただき、まだリスクは残るが、コロナ禍からの解放を市民とともに祝うことができた。その声援はまた、両校が仙台、札幌に所在する在地の伝統校として、多くの市民から親しまれていることの証左でもあり、市民の期待を参加学生たちが一番実感できたのではないだろうか。炎天下、梅雨入り、地震による揺れと北海道の学生たちにとっては過酷なコンディションが続いたが、両校の伝統と青春の躍動感が交差した3日間であった。
(体育会幹事会、応援3者の代表と喜びを分かち合う。これで、青山学院大学総合定期戦、北海学園大学総合定期戦の2つの優勝杯が学長室に並ぶことになる)