TGスポーツOB・OG連合会創立50周年

TGスポーツOB・OG連合会創立50周年

東北学院大学体育会の卒業生組織であるTGスポーツOB・OG連合会(スポレン)が創立50周年を迎え、その祝賀会が2月8日仙台サンプラザで開催された。50年前といえば、私は当時大学3年生であったが、大学紛争が終焉を迎え、体育会が大学の信頼を獲得していった時期である。東北学院大学においても、そのような時代状況の中で体育会卒業生の結束が強化された。

(今回功労者の一人として表彰されたサッカー部OBの本間良一元会長と話す。本間さんは三菱重工に入社し、浦和レッズの前身にあたる三菱重工サッカー部員としても活躍した。昨年法人と連携協定を結んだJ2のべガルタ仙台のチーム作りにも貢献した。右は「校歌を歌う会」で活躍した舘崎智信TGオリエンテーションリーダー会会長。ボーリング部のOBでもある)

 

大学の正課である授業やゼミ以外に、正課外活動にあたる体育会、文化団体連合会、サークルの活動は、大学生の成長にとってはなくてはならない重要な人格形成の場である。とくにキリスト教人格教育を建学の精神に掲げる東北学院大学にとってはなおさらである。スポーツや文化活動を通じて、熱心な練習、部員同士の相互切磋と創意工夫、チーム作り、先輩・後輩との人間関係、すべてが青年期の学生にとっては、学びと成長の場である。

(総合定期戦の対戦相手である青山学院大学体育会OB・OG連合会榎本正史代表理事から来賓祝辞を頂戴する。青山学院大学は、体育会のOB・OG組織を2019年より一般社団法人に組織変更し、法人・大学と協定を交わして後輩の育成に取り組んでいる。駅伝や野球における青学の躍進は著しい)

 

東北学院大学体育会は、20世紀の後半までは歴史ある総合大学の強みを生かして、多くの種目において東北地区の優勝常連校であった。ところが、アスリートを育てることによって全国有名化を遂げようとする新興勢力の大学や、野球やサッカーなど特定の団体スポーツ強化を大学経営の基盤に据えることによって存続を図ろうとする小規模大学の台頭によって、その地位は低下しているといっても過言ではない。体育会特有の先輩・後輩というタテ型人間関係の論理だけで、デジタルネイティブであるZ世代の現役学生は動かない。スポーツだけではなく、学問的にも人間的にも成長したい後輩がその輝かしい伝統を担い続けるためにはどうしたらいいのか。状況を打開するために、体育会の卒業生たちは、母校である東北学院大学や現役学生に対して精神的に、物質的にどのような貢献ができるのか、大学はもちろん、TGスポーツOB・OG連合会の今後の課題は大きいといえよう。

(応援団からエールを受けるTGスポーツOB・OG連合会の大友富雄現会長。2022年より会長職に任じられ、ゴルフ部監督を務め、東北ゴルフ界を代表する現役のアマチュア選手でもある)