若い研究者の成果を称える

若い研究者の成果を称える

本学の大学院生で、学会で活躍し始めた2名を学長室に招待し、学長表彰を贈賞した。一人は、文学研究科アジア文化史専攻博士後期課程3年の真柄侑さん、もう一人は工学研究科電子工学専攻博士後期課程1年の森裕一君である。

(受賞した真柄さんと森君。森君は副賞の研究資金が入ったご祝儀袋まで写してくれている)

 

真柄さんは、論文「戦後農政における展開と人びとの向き合い方―岩手県柴波群柴波町片寄漆立の『志和型複合経営』をめぐってー」でもって、第43回日本民俗学会研究奨励賞を受賞した。大学院の長期履修制度を利用して、政岡伸洋教授の指導の下、6か年計画で博士論文を仕上げており、現在5年目。岩手県の現地には、コロナ禍の中、フィールドワークのためにいく度も滞在したという。森君は、‘Increase in coercivity of SM(Fe-Co)―B thin films due to diffusion of AL element from cap layer’を日本磁気学会誌に掲載し、MSJ論文奨励賞を受賞した。ブログの読者は記憶にあると思うが、森君は以前第46回日本金属学会で優秀ポスター賞に輝いており、学長表彰は2度目である。指導に当たっている嶋敏之教授によれば、まだドクターの1年生なので、次は国際学会の賞を受賞してほしいとのことである。

(後方は右から、坂本譲学生部長、政岡教授、嶋教授、佐々木克典学生部次長)

 

便利な都心型ワン・キャンパスを利用して、大いに研究に励んでほしい。研究は、深めれば深めるほど、新しい発見に出会うことができ、それが独創性を担保し、論文として発表することによってその成果は公共財となり、人間の文化や生活を豊かにするからである。私も学長として、経済的にやり繰りしながら、研究に打ち込んでいる若い研究者の待遇を改善し、さらなる研究成果を生み出していけるような環境づくりに努めていきたい。