「いのち」にある希望
ブログを始めて40日が経過した。読者も次第に増えているようである。
最近、職員の方から、泉キャンパスに咲くヒマワリの花についての情報を寄せて頂いた。
このヒマワリ、場所は2号館前の花壇である。この場所には毎年、泉キャンパス学務係の職員が中心となり、ヒマワリが植えられている。昨年は、教育学科の学生が、授業の一環としてヒマワリと朝顔を植え、毎日水やりをしていた。
今年は、Covid-19に伴う遠隔授業の実施により、学生の多くがキャンパスに通うことがなくなってしまったため、種蒔きは行われなかった。しかし、昨年咲いた花の種が残っていて、1本だけ自然に芽を出し、これを職員や清掃員の方が雑草を取り除くなど世話をし、その甲斐もあって見事に花を咲かせた。
私は、この情報を頂いたとき、イザヤ書の「エッサイの根」の物語を思い浮かべた。「エッサイの株からひとつの芽が萌えいで、その根からひとつの若枝が育ち」(旧約聖書イザヤ書11章1節)。ユダヤ民族のバビロン捕囚のさいに、まさに木が切り倒されるように、民族は消滅の危機を迎えた。その時、エッサイの切り株、すなわちダビデの父の家系から若枝が出て、新しい「いのち」にある希望が生まれてくるという物語である。
Covid-19によって、これまでの日常は維持できなくなっている。例年ならば、ヒマワリが咲き乱れているであろう2号館前の花壇。そこに、昨年学生たちが蒔いた種子から、1本のヒマワリが見事に咲いた。第2波到来を思わせる厳しい状況に置かれても、絶望することなく、新しい「いのち」に希望を託して歩んでいきたいものである。