新学部開設記念の集い

新学部開設記念の集い

新入生がそろそろ大学に通いなれ、大型連休を控えた4月27日に、今年度から開設した新設4学部の第一期生を集めて、新学部開設記念の集いを開催した。第一部は、押川記念ホールにおいて学長と各学部長からのメッセージを聴く全体会、第二部は、各学部に分かれて、学生・教員の交流会と、第一期生は新学部発足の喜びを教員ともども分かち合った。

(学生にパワーポイントを用いて語りかけるという授業スタイルだと、聴覚のみならず、視覚においても理解してくれるのではないかという期待感を教師にもたせる)

 

私からのメッセージは、CCCの連鎖を身につけようというもので、パワーポイントを作成して説明した。入学式の告辞では、東北学院のスクールモットーであるLIFE LIGHT LOVEについて説明したが、今回は新学部の教育研究ということで、3つのCについて説明した。最初のCは、東北学院三校祖の一人D.シュネーダー先生が唱えたキリスト教教育論の目標である‘Certain Type of Man’「確かな人物」の育成のC、第二のCは、マックス・ヴェーバーが近代資本主義のエートス形成の要因であると指摘した‘Calling’「天職・職業」のC、そして最後のCは、専門の教育や研究を通じて得られる‘Career’「専門性」のCのことであり、これらの三つのCを連ねることによって、他人やチャットGPTによって代替できない、個人の知性や技術を身につけようとの呼びかけである。

(全体会ののち、会場には、地域総合学部の教員と学生が残り、大学と東京商工リサーチ東北支社との連携協力協定書の締結式が行われた。私の右手は同社東北支社長の土持功氏)

 

地域総合学部の地域コミュニティ学科、政策デザイン学科、情報学部のデータサイエンス学科、人間科学部の心理行動科学科、国際学部の国際教養学科の学科名はどれ一つとっても、単一の学問領域を示すものではない。いずれも、現在われわれが直面している問題の所在とアプローチを指し示す複数の学術用語からなる学科名である。アンケートによれば、このような新学科をあえて選択した新学部第一期生には、本学第一志望者が多く、不本位入学者は少ないとのことである。どうか、便利で新しいキャンパス、優れた教授陣からなる教育研究実施組織において、CCCの連鎖により、新しい時代を切り開く「確かな人物」を育てることができますように。