西南学院大学との共同IRに関する協定書調印式
3月24日に福岡の西南学院大学とIRに関する協定を交わした。IRとは、Institutional Researchの略であり、学内外の情報収集、分析による大学運営のための意思決定支援のことである。現代の大学運営にとってなくてはならない重要な役割を果たしている。
(西南学院大学今井尚生(いまい・なおき)学長と一緒に協定書に署名する)
そもそも福岡・仙台という地方中核都市において、「キリスト教による人格教育」という同じ建学の精神を基盤として、長い歴史と伝統を持ち、心豊かで有為な人材を輩出してきた両校である。しかし、昨今の急速な高等教育の変化のなかで、互いに切磋琢磨し、情報を交換し合うことを目的として、5年前の2018年より相互評価の協定書を交わし、その後はコロナ禍のなか、zoomを通じて、社会貢献、教育課程、内部質保証について実績を重ねてきた。高等教育に関しては、2020年に中央教育審議会大学部会より「教学マネジメント指針」という答申が示され、「学修者本位の教育」、それに伴う「学修成果と内部質保証の可視化」が課題となっている。今回の共同IRに関する協定はそれらの課題を解決するための飛躍台となるであろう。
(テレベルトグリーンとスカイブルー、関係者一同の記念撮影。学年末の多忙な時期に、西南学院大学から学長、副学長、総合企画部長、IR推進室課長、課員の方々が来仙された)
西南と東北といえば、どうしても西南雄藩主導の新政府軍と奥羽越列藩同盟が戦った東北・北越戦争を思い出す。しかしながら、現代において、西南と東北という言葉は、語呂合わせかもしれないが、冷戦の東西でも、経済格差の南北でもなく、両大学が交わるだけで東西南北となるのだ。関西でも関東でもなく、日本の科学文化の振興と経済の均衡的発展を牽引する地方私立大学として、互いに研鑚を積んでいきたいものである。