駐日セルビア共和国大使来訪

駐日セルビア共和国大使来訪

コロナ感染症の弱体化に伴い国際交流が再開した。本日は、セルビア共和国アレクサンドラ・コヴァチュ駐日大使が来学した。本学は昨年、大使の母校であるベオグラード大学と交換留学協定を締結したが、わざわざ訪ねてくださったのである。一昨年駐日大使として着任し、それ以前も外交官として3度の駐日経験をもつ大使にとって、初の東北入りである。

(私の右がコヴァチュ大使、その隣がマリア・ペリシッチ一等参事官、私の左が呉国紅国際交流部長、その隣が、学問的研究から今回の大使来訪の機会を設けてくださった鐸木道剛理事長特別補佐)

 

大使の東北に対する思いは熱い。大使は、東日本大震災後の2011年8月まで外交官として駐日していたが、その際、ヨーロッパ諸国の中でも指折りの義援金を母国から集めてくれたほどである。今年は、日本とセルビア両国の交流が始まって以来140周年の節目を迎える。

(大使から、セルビア王室ワインRegent Reserve 2017を頂いた。ブラックベリーやブルーベリーの香がする年間3000本限定品)

 

今般のウクライナ戦争によって覚醒された観があるが、これまで日本人の学問的関心は、私自身の研究もそうだが、東欧諸国ではなく、西欧諸国にあった。それゆえ、東欧への関心、とりわけバルカン諸国への関心は低いといえる。実際、セルビア共和国において日本語学習熱は、小学校から始まるのに対して、日本においては、セルビア語学科を設置する大学は皆無だという。

(同じく頂いた豚肉、パプリカ、トマトペーストの「ムチュカリッツァ」。唐辛子がアクセントとして入っているので、酷暑の中で食欲増進となる。大使館監修とある)

 

交換留学を強化するための方策について意見を交換した。本学とベオグラード大学という点と点を結ぶ線の役割を果たすのは、両国の経済交流、とりわけセルビア共和国に進出している日本企業であり、交換留学・学術交流も産・官・学の連携、その辺りに両国の絆を強化するための秘策が潜んでいるのではないかという点を確認した。