キリスト教学校教育同盟第110回総会
プロテスタント・キリスト教学校103法人が加盟するキリスト教学校教育同盟の第110回総会が、横浜共立学園において対面とzoomで開催された。
(横浜市指定有形文化財第1号「横浜共立学園本校舎」。W.M.ヴォーリス建築事務所の設計)
横浜共立学園は、昨年創立150周年を迎えた中高の女子校であり、横浜山手の丘の上にある。山手の丘は、かつて外国人居留地であり、女子のミッションスクールが集積しており、他にフェリス女学院、横浜女学院、横浜双葉学園がキャンパスを構えている。
(同校構内にある「新約聖書翻訳の地」の碑文(左)は、ここで聖書翻訳作業がなされたことから新約聖書完成50周年を記念して、1931年アメリカ合衆国聖書協会により建立された)
さて、横浜共立学園のキャンパスは、開港後の1859(安政6)年に横浜に来日した宣教師の一人サミュエル・ロビンス・ブラウンの宣教師宅があった場所である。ブラウン宣教師は、アメリカ・オランダ改革派教会派遣の宣教師であり、来日前は、中国においてモリソン記念学校の校長として7年間英語を教えており、来日後は日本人青年に英語を教え、やがてブラウン塾という神学塾をここ横浜山手211番の宣教師宅で開いた。
(今年は、新橋駅と桜木町駅との間に鉄道が開通してから150周年に当たる。現在の桜木町から海側を展望)
そのブラウン塾には、東北学院の初代院長押川方義、明治学院の第2代総理井深梶之助、青山学院の第2代院長本多庸一ら日本のキリスト教教育の礎を築いた錚々たる人物が学んでいた。今回の総会において、キリスト教学校の今日的課題であるキリスト教人格教育、戦争と平和、SDGsなどが論じられたが、ルーツともいえる場所での総会であった。