水曜公開礼拝

法人宗教センターにより、市民を対象として礼拝堂を開放して行われてきた水曜公開礼拝は現在、オンラインによる動画配信の形で引き続き行われている。この度配信された第49回水曜公開礼拝を「無縁社会と受援力」という説教題で担当したので、ご覧いただければ幸いである。https://www.tohoku-gakuin.jp/ch/center/service.html

(動画は、宗教センタ―スタッフの手により撮影、収音され、配信されている)

 

世紀末以来進められてきた新自由主義経済政策により、「非正規雇用」や「自己責任論」が横行し、身内の責任論のもとに「他人様だけには迷惑をかけないように」と躾けられてきたせいか、「助けて」と声を上げることもできない青年は、ホームレス化するか、引きこもるか、時には自傷、他傷を繰り返すかして「無縁社会」を形成してきた。この問題は現在、高齢化社会の中で8050問題としてむしろ深刻化している。本説教では、マルコによる福音書第2章1-12節をテキストとしながら、「助けて」と声を上げることは、恥ずべきことではなく、むしろ「受援力」という人間的資産であることを説いた。

(左側がオルガニストの菅原さん、右側がメゾソプラノ歌手の我妻さん)

 

水曜公開礼拝は、2部制となっており、礼拝後、「音楽による賛美」のプログラムが組まれている。今回の動画には、本学オルガニスト菅原淑子さんのオルガン演奏のもとに、メゾソプラノ歌手の我妻万希子さんが「アヴェ・マリア」等を独唱、天まで響く透明な声の広がり披露してくれている。また菅原さんによるオルガン独奏(ドイツの作曲家カルク=エーレルトの曲とサン=サーンスの弟子ジグーの曲)も、力のこもった演奏である。