フェリス女学院大学との国内留学協定
未来の扉センターにフェリス女学院大学の小檜山ルイ学長を迎えて、国内留学協定の締結式を挙行した。フェリス女学院は、1870年に開設された日本で最初の近代的女子教育機関であり、中高部門は有名な進学校、大学は60年前の開学であるが、英語や音楽や国際交流に実績を残してきた横浜の女子大学である。小檜山学長から国際留学の申し出があり、協定締結の運びとなった。
(協定書に署名する。フェリスという校名は、創立時のアメリカ・オランダ改革教会海外伝道局長の名前に由来する)
小檜山学長とは、キリスト教史学会の会員同士で、理事長を務めた私の後任は彼女が理事長を務めた。東北学院とフェリス女学院にはプロテスタント・キリスト教を建学の精神とする学校として、浅からぬ縁がある。フェリスは、アメリカ・オランダ改革教会の女性宣教師キダーによって設立され、東北学院はおもにアメリカ・ドイツ改革教会の宣教師によって設立された。同じ改革教会をルーツとする学校である。したがって、学長の挨拶はキリスト教史の紹介となった。小檜山学長からは、東北学院の美術教師で、仙台において島崎藤村の友人であった布施淡の妻である豊世がフェリスの出身で、淡の死後、長らく東北学院の「中興の祖」であるシュネーダー院長夫妻の協力者を務めたこと。私からは、創立時のホーイ副院長の結婚式は、東京築地の外国人居留地にあったキダ―とその夫ミラーの宣教師館で挙行されたことを説明した。
(キリスト教学校らしく、フェリスのスクール・モットーはFor Others、他者のために、本学のそれはLIFE LIGHT LOVE、いのち、ひかり、あいである)
それから140年を経て、首都圏では両親がともに首都圏の出身で、地方の生活を知ることなく成長した学生が多くなっている。他方、首都圏に出てみたいと願いつつも、地元での生活を選択した学生も少なからずいる。両大学から4人まで、2,3年次に女子学生が半年、ないし1年、横浜や仙台で学び、地方と首都圏の学生生活を経験することによって、将来豊かな生活を送ってもらえたら幸いである。

