第24回 東北学院ホームカミングデー
10月24日にラーハウザー記念東北学院礼拝堂に忘れられてきた応援歌が木霊した。コロナ禍以降、東北学院では、ホームカミングデーを実りあるものとするために、記念礼拝、テーマを掲げた行事に取り組んできた。2022年度は、キャンパスに別れを告げるべく、工学部の同窓生を主体に多賀城キャンパスで開催された。2023年度は、五橋新キャンパスに東北学院の歴史と伝統を継承すべく、大学オリエンテーションリーダーOBOG会の協力を得て、駆けつけた大勢の参加者と一緒に校歌を歌う会を開催した。そして昨年度は、東北学院のスポーツを考えるというトークセッションを設けた。すると不思議なことに、昨年度から今年度にかけて、東北学院高校サッカー全国選手権大会ベスト16位、東北学院榴ケ岡高校野球全国選手権大会宮城県大会準優勝、東北学院大学硬式野球部仙台六大学野球秋季リーグ戦準優勝という輝かしい成績を収めることができた。
(当日会場で応援歌をリードしてくれた生徒・学生。一番奥が大学の吹奏楽シンフォニックウインドアンサンブルSWE、真ん中右が大学のチアリーダー・ディジーズ、左側が中高のチアリーダー・ルミナス、学ランの後列が中高の応援団リーダー、前列が大学の応援団リーダー)
それらの影響もあってか、本年度のホームカミングデーのテーマは「東北学院応援歌 今、昔」である。東北学院の設置校では、「広瀬の河原」「天地に香る」という二時は「広瀬の河原」が、試合開始や休憩の時には「天地に香る」が歌われる。ところが、東北学院中高、榴ケ岡高校では、もう一曲の応援歌「生ける歴史か」が30、40年前に歌われていたことが話題となり、音源はないものの、OBたちによる口承伝承からその応援歌を復元し、音符に落とし込み、ホームカミングの際に皆で歌い、披露しようということになった。
(それぞれの応援歌に対する体験や思いを語ってくれた登壇者。右から順に、司会者で「生ける歴史か」の音符を復元した小野達雄SWE顧問、中高大の卒業生で「生ける歴史か」復活のキーパーソンとなった鈴木英太さん、榴ケ岡高校生として応援練習に励んだ佐々木克典さん、中高の野球部選手として応援歌に励まされた鈴木勝博さん)
私も初めて「生ける歴史か」を歌ったが、たしかに力強く、学院生の気持を鼓舞する歌であった。生徒・学生の時にスポーツの応援、クラブやゼミの合宿において学友とともに肩を組んで歌った応援歌は卒業後も折に触れて口ずさむことがあり、卒業生それぞれの人生の応援歌ともなっている。現代の学校生活において、校歌や応援歌を歌う機会は以前より減ってきたとはいえ、現役の生徒・学生に校歌や応援歌を歌う機会を広く設け、院長として、それぞれの青春の思いをその後の人生に活かしていけるような教育を目指していきたい。
(ホームカミングデーの記念品として参加者に贈呈された学院ブルーとブランドマーク入りの扇子。なお、この扇子は大学五橋キャンパスのブランドショップ「友愛」でも購入できる)


