中新田高校・加美町との連携協定締結式

中新田高校・加美町との連携協定締結式

ホーイ記念館ラーニング・コモンズ一階のコラトリエ・リエゾンにおいて、3者による連携協定締結式を挙行した。3者とは、宮城県中新田高等学校(早川健次校長)、その高校が所在する宮城県加美郡加美町(石山敬貴町長)、そして東北学院大学である。

(3者協定に署名する右から、早川校長、私、そして石山町長)

 

本学の地域総合学部(伊鹿倉正司学部長)は、地域コミュニティと政策デザインの2学科から構成され、2023年に開設された新しい学部である。今回の連携協定はまず、文字通り草の根の地域を教育研究対象とする同学部がフィールド調査に乗り出す際のベースキャンプを加美町に設営し、定点観測に挑戦する第一歩であると認識している。本学より北へ40キロ離れた加美町は、2万1千人の人口を擁するが、その40%は65歳以上の老齢人口である典型的な農村である。その加美町を足繫く訪れ、地域特性を知り、町の人びとと親しく交わり、地域課題の解決を目指すことによって、加美町を「第2の故郷」であると考える学生が出てきてほしいと願っている。

(加美町公認キャラクター「かみ~ご」も来学、地域総合学部の学生と記念撮影)

 

今回の3者協定の発案者は中新田高校の早川校長である。早川校長は、高校の総合学習の時間の実質化を図り、大学の課題解決型学修との連携を模索してきた。総合大学である本学、そして地域をフィールドにしている地域総合学部に白羽の矢が立てられた次第である。大学と自治体との連携は多々あるが、それに地元の高校を取り込んだ3者協定は珍しいのではないだろうか。大学の地域連携のみならず、大学と高校の教育連携を視野に入れたものとなった。大学生と高校生がともに地域の課題に取り組む中から、本学への入学を希望する中新田高校の生徒さんが出現し、仙台にある本学で学び、地元にUーターンして、加美町の将来を担う人材が輩出できればと願う次第である。なお連携協定締結式には、同じ願いを抱いて加美町から町長のほか、教育長や町議会議長ら町を挙げて大勢の方々が出席してくださった。さあ、東北という名を冠した地域の大学としての面目躍如の始まりである。

(締結後、「かみ~ご」と握手。加美町は清流も豊かなのであろう。「かみ~ご」はしっぽの代わりに大きな魚「あゆ」をぶら下げていた)